夢×テクノロジーでビジネスを創造せよ!
12月7日にSN@P(プラーカ3)で行われた、ビジネスアイディアの発想をする「アイディアソン」とベンチャー企業家からのインプットセミナーがセットになったイベントに参加してきました!
Web系のイベントではなく、たまにはちょっと違う系統のイベントに出ようかなと、顔を出したのですが、セミナーもアイディアソンも非常に面白くて、「起業」「にいがた」の事をガッツリ考えることのできたイベントでした。
インプットセミナーの講師は、新潟市出身のベンチャー起業家・株式会社meleap CEO の福田浩士氏。そのセミナーの書き起こしレポです。
インプットセミナー講師兼アイデアソンコーチ

株式会社meleap
CEO 福田 浩士 氏
東京大学大学院卒業後、株式会社リクルートに就職。2014年に独立し、株式会社meleapを設立。”かめはめ波”を撃ちたいという想いからAR技術を活用し、HADO(ハドー)を作りだす。現在、26カ国65箇所にHADOの店舗を展開。2016年からはAR/VR初の大会「HADO WORLD CUP」も開催。「テクノスポーツで世界に夢と希望を与える」というビジョンを掲げ、サッカーを超えるスポーツ市場の創造を目指す。
なぜ起業したのか?
東京大学で建築とビジネスを学ぶ。ビジコンに出ている間に起業してみたいと農業ビジネスで起業(在学中)したけれど、1年ほどで飽きて止めてしまった。
その後、コミュケーションが得意でないと気づき(年上が特に苦手)、リクルートで営業をやってみたんですが、1年位やってみたところでなんとなくわかったので、会社を辞めてmeleapを設立しました。
やりたい事が多々あった、例えば
- 物理学で新しい発明をしたい
- 空を飛びたい
- かめはめ波を打ちたい
- 瞬間移動したい
- 妄想を映像で表現したい
- 人を泣くほど感動させたい
そこに
人生のテーマ
身体を拡張するしたい
自分の体をぶち破りたい、身体の制限をなくして拡張したい
というところから、わかりやすいものを抜き出すと
かめはめ波を放って敵と戦う
ここに何か生まれないかと考えた。
かめはめ波=万国共通で認識され、一つの言語になっている。しかも動画サイトなどでかめはめ波を打ちたがっている人々がいるので、みんなかめはめ波を打ちたがっている(知っている人は一度真似したことがあるかも)のではないかと思いました。
AR技術を使えばかめはめ波を打てる。
創業当時の時代背景ですが
2014年ーVR ARが流行り始めた時期
ウェアラブルデバイスは今後浸透してくると思っていた>今後は身につけて生活する環境になる。
2019年ー現状ARはBtoB ロケーションベース>まだ、コンシューマ向けではない。
起業当時はARが広がり始めた時代、ARを使えばかめはめ波が誰でも打てるようになる。例えば、人対人で戦えばスポーツになるのでは?と考えました。
そこで、新しいeスポーツとしての可能性を感じて、ビジネスのフィールドを定義、「テクノスポーツ」という言葉を作って新しい産業を作ることにしました。
ホントの事を言うと、スポーツは正直あまり関心がなかった、やっていたけれど熱狂的なファンのものがなかった、そこまでスポーツに縁はなかったんですよ。
でも、スポーツは人を感動させる力があると考えています。イコール、自分のやりたいことの一つが当てはまったんです。(人を泣くほど感動させる)
次にやったのはビジョンを明文化
テクノロジーを使ってもっと世界中の人に感動を届けよう(夢と希望を届ける)
今のmeleapのビジョンにも残っているのですが、ビジョンを明確にして
身体を拡張したい>かめはめ波をうちたい>テクノスポーツを作る(HADO)
となっていったんです、そこからHADOKART(マリオカートみたいに遊びたい)さらにHADO Xballという新しいコンセプトのものを始めます(2019年12月17日ローンチ)。
観客参加型の新しいスポーツ
今までのeスポーツ
・ゲーム自体をプレイした人間しか、観客として共感しにくい。
・既存のゲームのキャラクターなので、プロプレーヤーの誰がプレイしたか分かりづらい(ファンがつきにくい、プレーヤーに感情移入しにくい)
と言った欠点があると思います。
HADO Xballの一番大きい点は
【観客も試合に参加できる】
・観客がスマホを通して応援したいチームを応援できる!
>応援されたチームがエネルギーをチャージして巨大なエナジーボールを打てる(元気玉)
・インフルエンサーがプロに参入する新しい仕組みを作る。
・観客がプロの試合に影響ができる、応援すればするほどどんどん強くなる。
・今までのスポーツは選手の育成に5年、10年かかったが、今回はファン(=観客数)をもつ人間がポテンシャルを持っている。
・チームも観客をつける為に、選手の発掘やプロモーションに精力的になる。
現状(12月7日)のHADOは
・プロリーグ→放送事業によりファンを拡大
・グラスリーグ→店舗型ビジネスにより、ファンを拡大・HADO ARENA
・世界26カ国・65箇所(全てフランチャイズ)
※万国共通の認識(非常に共感されやすい)
※初心者でも参加しやすい
※言語を使わない(ユーザーが直感的に楽しめる)
・2019年海外の売上が7割
学校で部活や学科として採用される!
福岡第一高校で公式の部活に
九州医療スポーツ専門学校で新学科としてもスタート(2020年春;テクノeスポーツ学科)
週1-2のペースでリーグを開催
日本のHADOプレーヤー
社会人7割 学生3割
男性7割 女性3割
来週はワールドカップ、現状はプロリーグが始まっていない、セミプロリーグ
特にアメリカやヨーロッパのプロリーグは市場が伸びつづている
リーグ1個で1億円規模
どのように稼ぐのか?
放映権、スポンサー、チケット、グッズ、アプリ内課金(例えば投げ銭、アジア各国では進んでいる。サブスクで月額会員を募る)
フィリピン、中国でリーグ運営、テレビ放送がスタートしている。(世界同時展開)
2020日本でプロリーグを立ち上げる
中国、韓国、アメリカ、フィリピン
無償でライセンスし、各国で普及させる
→ワールドカップ、アジアカップをmeleapで主催(FIFAのポジション)
今後ARがコンシューマー向けに普及してきたら、いつでも、どこでもHADOスポーツができる時代になってくる。
いつでもどこでもスポーツができる。
グラスルーツ(リーグ名)が広がっていく→世界数億人がプレーヤーとなる日が来る!
起業で1番大事なこと
それは本当に自分がやりたい事か?
儲かるかも知れないけれど、本当にやりたいこと?
どんな価値を創造するか?
などを考えて、ビジョンに落とし込むなど、明確に定義しなくてはいけないと思います。
HADOの創造する価値
【プレーヤー】
初回:かめはめ波をうちたい(続く理由にならない)
↓
リピート:新しい友だちができる、仲間との時間が楽しい(新しいコミュニティができる)
↓
プロ化:スターになりたい
【観戦ファン】
初回:選手への興味をもつ
↓
リピート:推しメンを応援したい!
↓
国際大会:日本に勝って欲しいのでめっちゃ応援する!
スタートアップの際のよくある質問
Q:失敗するのは怖くないか?
A:小さい失敗はほぼ毎日するけれど、学びと捉えて改善していく
失敗すれば誰よりも早く知見が溜まる
大きい失敗でも→自己破産→もう1回やり直せる!と思っています。
Q:やりたいことが分からない
A:大体の人が分からないと思います?
なんとなく気になる事、ちょっと興味があることを、突き進んで見る
自分が本当にワクワクするものに進んでいく!さらに好奇心を掻き立てるものがあるかも。
Q:誰と起業すべき?
A:起業したのは元々友達、2人で創業→結果共同創業者は会社を離れてしまった、立ち上げ当初は想像していなかった。
好きな漫画として「BAKUMAN」→相互補完をできる関係が非常に大事。自分に無いものを持っている人を探す。
思い入れが強いので必ずぶつかる、いずれ分離するので創業時に株の配分を考えておく、これ大事です。
会社立ち上げてプロダクトリリースまでの振り返り
悩んだこと
ハードウェアがない、技術的リソースが無いのが問題でした。
また、ハードウェアを作るか?ゴーグル型?スマホ型?と言ったところの悩みがありました。
どうやって進んだか?
絶対に変えないコアバリューを明確にする、その上で自分たちができることから始める。
優秀な人と資金を集め、やれることを増やしていく、その為にハッカソンに出てエンジニアを集めました。最初はボランティアの開発メンバーを集めたんです。
世界を動かすために大事なこと
1.デカク考える
・3〜5年先ではなく10~100年先を考える
・10億円ではなく数兆円の規模を描く
・歴史上の人物は超えられる
2.魅力的なビジョンを描く
画像・動画・文章、何でもいい
ビジョンを描くのに、時間や資金の投資は惜しまない
それを社員・投資家・顧客・協業先に伝え、仲間に共有する!
3.大きな波に乗る
AR・VR・eSports・AI・Fintech
環境の変化を捉えて波に乗る
ただし、1つのことに期待せずに複数に網をはる
4.ビビらない
恐怖心をなくす
人の目を気にしない
自分信じろ
後悔の無い人生を過ごす!
参加して感じたこと
非常に濃密な話で、セミナーの時間はあっという間に終わってしまいました!最後の「世界を動かすために大事なこと」は結構刺さって、刺激を受けました。
起業は楽しいですし、ワクワクしますよ!って何度も言っていたので、起業を考える人には、かなり背中を押されるセミナーだったのではないかと。
その後のアイディアソンはにいがた経済新聞さんの記事にもがありましたので、様子が気になる方はこちらで!
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